2024年4月14日(日本時間)
ヘビー級(101.60キロ以上)10回戦
ジャレッド・アンダーソン(WBOヘビー級4位)VSリヤド・メルウィー(WBCブリッジャー級1位)
開催地: テキサス
近年盛り上がりにイマイチ欠けているヘビー級だが、ようやく待ちに待った本物が現れた。その名はジャレッド・アンダーソン。
近い将来アップセットを起こすボクサーである事は間違いないので、この試合も特集させてもらう。
選手情報
ジャレッド・アンダーソン
生年月日: 1999年11月16日 (24歳)
国籍: アメリカ
異名: ビッグ・ベイビー
プロ戦績: 16戦16勝(15KO)
身長193cm・リーチ199cm・オーソドックス
過去の対戦相手: チャールズ・マーティン(⚪️判定3-0)
ファイトスタイル
ヘビー級離れしたスピードで相手を翻弄し、強烈なボディーショット、右クロスカウンターでKOの山を築く。
スウェー、ダッキングで華麗にパンチをかわし、流れるように攻撃に切り替わるボクシングはマイク・タイソンを彷彿とさせる。
サウスポーにスイッチするタイミングも非常に効果的で器用なボクサーだ。アマチュア時代には全米選手権を二連覇している。
リヤド・メルウィー
生年月日: 1992年11月28日 (31歳)
国籍: ベルギー
プロ戦績: 34戦32勝(26KO)2敗
元WBA世界クルーザー級王者
ベルギー人ボクサー初の世界王者
身長181cm ・リーチ不明 ・オーソドックス
過去の対戦相手: アルセン・グラミリアン(⚫️11RTKO)、トニー・ヨカ(⚪️判定2-1)
ファイトスタイル
身長181cmと重量級では小柄だが、筋骨隆々な体格で見劣りはしない。
手数は少ないが1発1発に力を込めており、特に右ストレートと左フックは強烈。ディフェンス技術も高いが、ゴリゴリのインファイターには弱い。
直近の試合ではリオ五輪スーパーヘビー級金メダリストのトニー・ヨカを判定で破っている。
注目ポイント
現在のヘビー級は一昔前のマイク・タイソンのような圧倒的な戦闘力で食物連鎖の頂点に立つボクサーがいない。
失われたヘビー級の威厳を取り戻せるのはジャレッド・アンダーソンしかいない。メルウィーは一撃で試合をひっくり返せる恐さがあり強敵だが、ここで圧倒的な強さを見せつけビッグマッチに繋げたい。
試合解説
1R
両者慎重な立ち上がり。アンダーソンはほぼジャブのみ、メルウィーは手数が少ない。
ラウンド後半、アンダーソンはジャブ・右ストレートを上下に打ち分けペースを握る。メルウィーは防戦一方気味。
ハッキリとした有効打はなかったが、10-9アンダーソン
2R
プレッシャーを強めるアンダーソンだが的中率は今ひとつ。メルウィーのディフェンスが良いのか。
するとアンダーソンの右ストレートをブロックしたメルウィーが強烈な左フックを返す。間一髪スウェーでかわすアンダーソン。反射神経が凄い。
メルウィーにも1発があることを思い出し一旦落ち着くアンダーソン。ここでアンダーソンはサウスポーにスイッチし、ジャブでペースを握る。
メルウィーはロープを背負わされ反撃もできず。
10-9アンダーソン
3R
体格差を存分に活かしジャブでコントロールするアンダーソン。手を焼くメルウィー。メルウィーは接近戦に持ち込むしか勝ち筋はないだろう。
コーナーに追い込まれるメルウィー。アンダーソンの右アッパーがヒット!効いた素ぶりを見せたメルウィーに畳み掛けるアンダーソン。
コーナーを脱出したメルウィー。アンダーソンは攻め急がず、流れの中で左ボディー、左アッパー、右ボディーと着実にダメージを与える。
終了間際にメルウィーが左フック、右ボディーを返しラウンド終了。
10-9アンダーソン
4R
アンダーソンは再びサウスポーにスイッチし、左ボディーストレート、右ボディージャブをヒット。
構えをオーソドックスに戻すアンダーソン。そしてジャブで塩漬け。なんだかデビン・ヘイニーみたいだ。
ブーイングに触発されメルウィーがコンビネーションを放つが、アンダーソンは華麗なボディワークでかわす。
10-9アンダーソン
5R
リング中央で向かい合うも、両者手数が少なく静かな時間が続く。ブーイングの声が目立つ。
見せ場なくラウンド終了。手数・的中率ともややアンダーソンが上回ったか。
10-9アンダーソン
6R
前のラウンドと同様の展開。退屈な時間が続く。
中盤サウスポースタイルのアンダーソンの左ストレートがヒット。メルウィーも左フックを返すが、アンダーソンは何なくかわす。
終了間際メルウィーをロープに背負わせ、左ストレート、右ボディーフックをヒットさせるアンダーソン。
疲れが見えるメルウィー。10-9アンダーソン
7R
カズキ採点ではアンダーソンがフルマークでリードしている。
完全に支配しているが無理には倒しにいかず、着実にダメージを蓄積させるアンダーソン。
マイキー・ガルシア戦のスペンスのようだ。
10-9アンダーソン
8R
ジャブを徹底しながら、フック・ボディーショットを織り交ぜヒットを重ねるアンダーソン。
ボディーのダメージが効いてきてそうなメルウィー。動きにキレがない。
10-9アンダーソン
9R
このラウンドもアンダーソンはジャブ・ジャブ。安全に試合を終わらせることしか考えてない。
メルウィーはまったく反撃せず諦めモード。。。
10-9アンダーソン
10R
ジャブを打っては離れるアンダーソン。リスクは冒さない。フェイントを多用するがまあ手を出さない。
メルウィーが大逆転を狙って大振りフックを放つも、アンダーソンは華麗なボディワークでかわす。そのまま静かに試合終了。
10-9アンダーソン
当ブログで特集した試合の中で、ぶっち切りで退屈だった。。。
内容が薄くブログを読んで頂いてる方に申し訳ない。
カズキ採点では、100-90でアンダーソンのフルマーク勝利
果てして結果は。。。
試合結果
ジャッジ1人目100-90、2人目100-90、3人目99-91
以上3-0の判定で勝者、、、
ジャレッド!ビッグ・ベイビー!アンダーソン!
まあそうだよねという結果
感想
アンダーソンが塩漬けに徹した試合だった。アンダーソンはもっと倒しにいく魅せるボクシングをする選手だと思っていたが違ったようだ。
だがセーフティにポイントアウトする戦い方もボクシングのひとつ。今回の試合でアンダーソンが負けにくいボクサーだということが知れた。
ヘビー級の中心であるウシク、フューリー、ジョシュア、パーカーとの試合が早く観たい。誰が相手でも勝てる実力は間違いなくある。
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