2024年12月8日(日本時間)
WBO世界フェザー級(57.15キロ以下)タイトルマッチ
ラファエル・エスピノサ(王者)VSロベイシ・ラミレス(WBO同級1位)
開催地: 米・アリゾナ州
配信: WOWOW
当時フェザー級最強候補と目されていたロベイシ・ラミレス相手に、無名のエスピノサがアップセットを起こして1年。
待ちに待った再戦の舞台が整えられた。慢心を捨てたロベイシがベルトを取り返すか、あるいはエスピノサが返り討ちに合わせるか。
壮絶な死闘になること間違いなし。年間最高試合の予感が漂う。
選手情報
ラファエル・エスピノサ
生年月日: 1994年4月21日 (30歳)
国籍: メキシコ
異名: El Divino(神聖な)
プロ戦績: 25戦25勝(21KO)
現WBO世界フェザー級王者
身長185cm ・リーチ188cm ・オーソドックス
過去の対戦相手: ロベイシ・ラミレス(⚪️判定2-0)
ファイトスタイル
身長185cm ・リーチ188cm と、この階級では破格のサイズを誇る。このアドバンテージを活かしてアウトボクシングをするのかと思いきや、むしろインファイター。
最大の持ち味は圧倒的な手数。12Rとにかく休まない。精神力の強さもだが、練習量がとんでもないんだろう。
得意パンチはアッパーカットとボディフック。直近の初防衛戦では3度ダウンを奪い、4RTKO勝利を収めている。
ロベイシ・ラミレス
生年月日: 1993年12月20日 (30歳)
国籍: キューバ
異名: El Tren(列車)
プロ戦績: 16戦14勝(9KO)2敗
元WBO世界フェザー級王者
ロンドン五輪フライ級、リオデジャネイロ五輪バンタム級金メダリスト
身長168cm ・リーチ173cm ・サウスポー
過去の対戦相手: アイザック・ドグボエ(⚪️判定3-0)、清水 聡(⚪️5RTKO)、ラファエル・エスピノサ(⚫️判定0-2)
アマチュア時代の実績はえげつない。ロンドン五輪ではマイケル・コンラン、リオデジャネイロ五輪ではアフマダリエフとシャクールに勝利し金メダルを獲得している。
ファイトスタイル
輝かしいアマキャリアが示すように技術は一級品。フェイント・緩急を駆使した多彩な攻めで相手を翻弄する。
飛び抜けたステータスはないが、型にハマらないスタイルいわゆる天才タイプ。スタミナはない分、省エネボクシング。たぶん練習も相手の研究も大してしてない。その油断がプロでの敗戦に繋がってると思われる。
直近の試合では、しゃがみ込んでからの左アッパー、すぐさま右ジャブといった見た事ないコンビネーションで7RTKO勝利を収めている。個人的にノックアウト・オブ・ザ・イヤーはこれで決まりかな。
注目ポイント
前回の対戦では113-113、114-112、115-111の2-0判定でエスピノサが勝利を収めている。(ちなみにカズキ採点は115-111でエスピノサ勝利だった)
正直天才ロベイシ君は舐めてたと思う。5R終了間際に飛び込み右フックでダウンを奪ったのはさすがだった。レフェリーによってはエスピノサのよろめき具合からして止めてただろう。
だがそこからのエスピノサが凄かった。勝ちたい執念からか、手数はさらに増え最終ラウンドにはダウンを奪い、ロベイシをKO寸前まで追い込んだ。
天才タイプのボクサーに、エスピノサのような努力家タイプが勝つのは観てて気持ちいい。それにエスピノサは正々堂々と闘うクリーンなボクサーだ。
頭突きをくらわし、泥試合に持ち込むフィゲロアと違って。。。
敗戦から学んだ天才は相当手強いはずだが、何とかエスピノサに王座防衛してほしい。
試合解説
1R
両者の距離が遠く、手数の少ない立ち上がり。
本来であれば身長・リーチで劣るロベイシが接近戦に持ち込むのがセオリーだが、エスピノサのアッパーを警戒しているのか中に入り込まない。
静かに1R終了。エスピノサの方がより消極的に見えたので、10-9ロベイシとしとく。
2R
このラウンドもまあ手数が少ないが、ロベイシが要所要所で左ボディーストレートをヒットさせた。
第1戦と違い今のところ盛り上がりに欠ける。
10-9ロベイシ
3R
ていうかホントに同じ階級か?ってぐらい体格が違うな。。。
エスピノサのエンジンが入り始める。リスク覚悟で距離を詰め、左アッパー・右ストレートと危険なパンチを打ち込む。
するとエスピノサの右ショートアッパーがヒット!顎が一瞬跳ね上がるがロベイシはすぐに打ち返す。
エスピノサが圧を強めコーナーに追い込む。だが今度はロベイシの左オーバーハンドがエスピノサの顎にヒット!当たりが浅くダメージはなさそう。
リング中央で打ち合う場面も見られてきた。おもしろくなってきた。
10-9エスピノサ
4R
エスピノサが追いかけまわし強打を打ち込む。ロベイシは逃げ腰に見える。
有効打は少ないが、手数・積極性を評価し10-9エスピノサ。
5R
近距離からエスピノサの左フックがテンプルを捉える!ロベイシはレフェリーに何かをアピールするが、エスピノサはお構いなしに連打を浴びせる。
ロベイシは下がりっぱなしで手数が出ない。エスピノサの猛攻をなんとか凌ぐ。
10-9エスピノサ
6R
えっ!?開始早々ロベイシが棄権し、レフェリーがストップ!!??
何も決定的なパンチはなかったが、何が起きた??
どうやらロベイシ本人いわく、エスピノサの肘が眼に当たり負傷したとのこと。
試合結果
因縁の再戦はエスピノサが6RTKO勝ち!!
感想
う〜ん。。。スッキリしない結末だが、どちみちエスピノサの勝ちは揺るがなかっただろう。
もはやロベイシの勝ち筋が見えなかった。何しに来たんだという感じだった。この戦い方ではデカい相手には勝てないよ。。。
個人的に現フェザー級ではエスピノサ、ニック・ボール、ホルマトフが最強だと思ってる。だがエスピノサも超絶強いかというとそうではない。
今後階級を上げてきた井上尚弥が4団体統一するのも全然想像できる。ただフィジカル差で井上尚弥がまさかのKO負けするのもあると思ってる。
話は逸れたがロベイシは現役続行するならスーパーバンタムに落とした方がいいよ。
さあ今年ももうすぐ終わりますが、年を越す前に「井上尚弥VSサム・グッドマン」があります!当ブログでも特集してます!ぜひみんなでサム・グッドマンを応援しましょう!!!
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